「若い人の未来のために、1,300万円を支援します」
ある日、あなたのスマートフォンに、見知らぬ資産家からこんなSMS(ショートメッセージ)が届いたら、どうしますか?
「怪しい」と頭ではわかっていても、「もし本当だったら…」という一縷の望みを捨てきれないかもしれません。
実際に、当事務所にはこのような手口で多額の被害に遭ってしまった方からの悲痛なご相談が寄せられました。
「資産家を名乗る方より、SMSに『若い人の未来のために支援したい』とメッセージが来ました。
最初は1,300万円もらえるなんて怪しいと思いながらも、相手はお金持ちだし『もし本当だったら』と思って、期待半分で連絡してしまいました。
メッセージをしているうちに『本当にもらえるかも』とドキドキした気持ちになり、言われるがままに何度もお金を払ってしまいました。
騙されていると気づくのが遅くて100万円近くも支払ってしまって。とにかく石田先生にお金を取り戻してもらえて安心しています。」
これは、特別な誰かの話ではありません。
あなたの優しさや未来への期待に付け込む、非常に悪質な「支援金詐欺」の手口です。
この記事では、この実例をもとに、詐欺師が使う心理的な罠と、万が一騙されてしまった場合にお金を取り戻すための具体的な方法を徹底解説します。
詐欺かと思ったらまずはライトストーン法務事務所へご相談ください。


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資産家詐欺の巧妙な手口と心理誘導の罠
詐欺師は、あなたを騙すために周到なシナリオを用意しています。相談事例から、その手口を紐解いていきましょう。
ステップ1:SMSで「善意の資産家」を名乗り、接触してくる
「社会貢献」「若者支援」「財産整理」といった、もっともらしい理由をつけて、無差別にSMSを送り付けます。実在の経営者や海外の資産家の名前を騙ることもあります。
ステップ2:「期待」と「高揚感」を煽り、正常な判断を奪う
ここが最も巧妙な部分です。多くの人は、最初の段階では「怪しい」と思っています。しかし、詐欺師は丁寧な言葉遣いや、時には偽の資産証明書などを見せながら、巧みに信用させようとします。
やり取りを続けるうちに、「もし本当だったら人生が変わる」「こんなチャンスは二度とない」という期待感が、冷静な警戒心を上回ってしまいます。相談者の方が「『本当にもらえるかも』とドキドキした気持ちになった」と語っているように、この高揚感こそが詐欺師の狙いなのです。
ステップ3:少額の「手数料」から始まり、要求をエスカレートさせる
1,300万円という非現実的な大金を目の前にすると、「受け取るための手数料3万円」がとても安く感じてしまいます。
- サイト登録料
- 送金システム利用料
- 文字化け解除費用
- セキュリティ対策費
- 海外からの送金に関わる税金
詐欺師は次々と口実を作り、「これを払えば、次こそ本当に送金できる」と思わせ、支払いを続けさせます。気づいた時には、被害額が100万円近くまで膨れ上がっていた、というのがこの詐欺の最も恐ろしい点です。
被害が100万円にまで拡大する心理的ワナ
「なぜそんなに何度も払ってしまったのだろう」と自分を責める必要はありません。詐欺師は、人の心理を悪用するプロです。
- サンクコスト効果:「ここまで払ったのだから、今やめたらすべてが無駄になる」という心理が働き、損切りができなくなります。
- 秘密の共有による孤立:「この支援のことは、手続きが終わるまで誰にも言わないでください」などと口止めされ、家族や友人に相談できず、一人で追い詰められてしまいます。
【重要】お金を取り戻すために!被害に気づいたらすぐやるべき3つの行動
「騙された」と気づいた瞬間から、返金への戦いは始まります。諦めずに、すぐに行動を起こしてください。
行動1:すべての証拠を確保する
これが返金交渉における最大の武器になります。絶対に削除しないでください。
- SMSやLINEのやり取り:相手との全会話をスクリーンショットで保存。
- 振込の記録:銀行の振込明細、電子マネーの購入番号など。
- 相手の情報:電話番号、アカウント名、振込先口座情報など、わかるものすべて。
行動2:公的機関にすぐに相談する
一人で悩まず、客観的なアドバイスをくれる専門機関を頼りましょう。
- 警察相談専用電話「#9110」:被害の状況を伝え、被害届の提出について相談します。
- 消費者ホットライン「188(いやや!)」:最寄りの消費生活センターにつながり、専門の相談員から今後の対応について助言をもらえます。
行動3:返金のプロである弁護士に依頼する
相談者の事例のように、最終的にお金を取り戻すためには、法律の専門家の力が不可欠です。
詐欺師は、個人からの返金要求を無視したり、脅したりすることがほとんどです。しかし、弁護士が代理人として介入すると、状況は一変します。
- 法的措置によるプレッシャー:弁護士からの内容証明郵便や、裁判所を通じた手続きは、詐欺師にとって大きな脅威です。
- 口座凍結の迅速な対応:「振り込め詐欺救済法」に基づき、詐欺に使われた口座を凍結し、残っている資金から被害の回復を図れる可能性があります。
- 精神的な支え:すべての交渉を任せられるため、「取り戻せるかもしれない」という安心感は何物にも代えがたいものです。相談者の方が「とにかく安心しています」と語ったように、専門家はあなたの心強い味方になります。
まとめ:その「善意」、本物ですか?
「資産家からの突然の支援」。それは、あなたの未来への希望を利用した、卑劣な犯罪です。
どんなに魅力的な話でも、支援金を受け取るために、こちらがお金を支払うことは絶対にありません。
その点を鉄則として覚えておいてください。
もし、少しでもお金を支払ってしまったのなら、被害額の大小にかかわらず、決して諦めないでください。
ご相談いただいた方のように、勇気を出して専門家に頼ることで、大切なお金を取り戻せる可能性は十分にあります。
あなたの冷静な判断と迅速な行動が、未来を守るための第一歩です。
まずは、ライトストーン法務事務所へご相談ください。


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