近年、LINEを利用した副業詐欺の被害が急増しています。LINEを通じて勧誘され、簡単に高収入が得られるという甘い言葉に惑わされ、多くの方が被害に遭っています。
特にコロナ禍以降、在宅での収入源を求める人々をターゲットにした詐欺が横行しているのです。
こうした背景の理由として、LINEが日本で最も普及しているコミュニケーションツールであり、友人や知人とのやり取りに使われることで信頼性があると錯覚されやすい点にあります。
また、メッセージのやり取りが閉鎖的な環境で行われるため、詐欺師は被害者を個別に勧誘し、第三者からの指摘を受けにくい状況を作り出すことができます。
この記事では、LINE副業詐欺の典型的な手口、実際の被害事例、詐欺を見抜くポイント、そして被害に遭った場合の対処法について徹底解説します。これらの知識を身につけることで、あなた自身やあなたの大切な人を詐欺から守ることができるでしょう。
より詳しくはライトストーン法務事務所に一度ご相談ください。


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LINE副業詐欺の典型的な手口
LINE副業詐欺には、以下のような典型的な手口があります。
甘い誘い文句による勧誘
「簡単に稼げる」「スマホ1台でOK」「初心者でも月収30万円」といった魅力的なフレーズを使って勧誘してきます。このような表現は、詐欺の可能性を見極める重要なサインです。一般的に、労力をかけずに大きな収入を得られるビジネスモデルはほとんど存在しません。
友達登録からの段階的な誘導
副業詐欺は主にSNSやウェブ広告から始まります。魅力的な広告を見た人がLINEの友達登録をすると、自動返信やオペレーターから具体的な副業内容の説明を受けます。ここでは表面上の簡単な説明のみで、詳細は伏せられていることがほとんどです。
初期費用や教材費の請求
「マニュアル通りに行えば毎月数万円稼げるようになる」という謳い文句で教材購入を勧めてくる手口です。教材は数万円で販売されており、購入した後は連絡が取れなくなるケースが多いです。
サポート事務局への誘導と高額プランへの勧誘
最初は低額の費用で始められると謳いながら、実際には「効果的に稼ぐには上位プランが必要」「このまま続けても結果は出ない」などと説明し、より高額なプランへの加入を促します。被害者が断ろうとすると「高額の違約金がかかる」などと脅されるケースもあります。
実際にあったLINE副業詐欺の相談事例
返金事例:40代・男性「被害・請求額54万円 ▶ 回収額54万円(約100%回収)」
SNSだったと思いますが、紹介されているサイトに「コピペするだけで月収100万円稼げる」「今なら10万円プレゼント」とあったのでLINEで無料登録しました。
その後、電話をいただき「副業を紹介します」ということだったので話を聞きました。
稼げるようになるにはマニュアルが必要だし、サポートプランに入ったほうが良いと言われて、54万円も払ってしまいました。「これから稼げるから大丈夫」「10万円もプレゼントします」という言葉を信じて。
高額な支払いなので不安があって、ネットで調べたらLINE副業詐欺だと分かって返金依頼をしました。でも受け入れてもらえず、泣く泣く石田先生に相談をしました。お金を取り戻せるかは半信半疑だったので、石田先生には感謝しかないです。
返金事例:20代・女性「被害・請求額60万円 ▶ 回収額58万円(約97%回収)」
子育ての合間に家でできる副業を探している時にインスタグラムのストーリーで「1日10分、スマホで簡単、初心者でもできる」と紹介されていたので、気になってLINE登録しました。
メッセージと電話で連絡が来たのですが、仕事内容は聞かされないまま「稼ぐためにはツールとマニュアルのセットが必要で、皆さん購入している」と言われて、お金を支払いました。
その際に紹介されたサポート窓口に連絡したところ、スマホの副業ではなくFXだと言われて困ってしまいました。
その後、自分にFXは無理だと思って解約したいと伝えたら「高額の違約金がかかる」と言われて、どうしようもなくなりました。
ネットで会社名を調べたところ、LINE副業詐欺であると書かれていたので、石田先生に相談させていただきました。ほぼ全額戻ってきて良かったです。ありがとうございます。
返金事例:30代・女性「被害・請求額130万円 ▶ 回収額70万円(約54%回収)」
副業を始めようと思っているときにYouTube広告を見て、私にもできそうかと考えてLINE登録をしました。
LINE登録後に副業の紹介ということで電話がかかってきて「出会い系サイトで、顔出しなしでメッセージのやりとりをするだけ」と言われて、お願いすることにしました。
実際に始める段階になって「メッセージを送るためにはポイントが必要」「後から購入したポイント分も一緒に支払われるので、一時的な立替のようなもの」と言われて、お金が戻ってくるならと支払いました。
手元にお金がないと伝えた時に勧められて消費者金融で借りていたのですが、頻繁にポイント購入したり、高額の有料会員も勧められて。いつの間にか大きな金額になっていたんです。
もしかしたら騙されているのか?と半信半疑でネット検索している時に石田先生に出会い、解決していただきました。
LINE副業詐欺の被害に遭いやすい人の特徴
LINE副業詐欺の被害に遭いやすい人には、以下のような特徴があります。
「簡単」「短時間」「高収入」に惹かれやすい
誰でも簡単に短時間で高収入を得たいと思うものです。しかし、このような甘い言葉に惑わされやすい人ほど、詐欺のターゲットになりやすくなります。
仕組みを理解せずに契約してしまう
ビジネスモデルや収益の仕組みをしっかりと理解せずに、感覚的に「稼げそう」と思って契約してしまう人は、詐欺被害に遭うリスクが高まります。
断ることが苦手
勧誘されると断ることができず、半ば強引に契約させられてしまう人も被害に遭いやすいです。特に電話での勧誘は、その場で断りにくい雰囲気を作り出します。
経済的に困窮している
生活に困っている人や急にお金が必要になった人は、冷静な判断ができずに詐欺師のターゲットになりやすいです。
LINE副業詐欺を見抜くポイント・防止策
「簡単に稼げる」という謳い文句を信じない
LINE詐欺の常套手段は、多くの人が持っている「できれば楽に稼ぎたい」「手軽に儲けたい」という欲求につけ込むことです。簡単に大金を稼げる方法があれば、すでに多くの人が実践しているはずです。非現実的な収入を約束する勧誘には注意しましょう。
事業者情報を徹底的に調査する
LINE副業を始める前に、必ず運営元の情報を確認しましょう。運営企業の実態が不明確、公式ウェブサイトがない、副業名で検索しても情報が出てこない、会社情報が開示されていないのに初期費用を要求されるケースは危険です。
電話での説明を録音する
電話での説明は「相手を言いくるめやすく、誘導しやすい」という理由で行われることが多いです。大事な説明は必ず録音しておき、後で確認できるようにしましょう。また、契約内容は必ず書面でもらいましょう。
誇大表現に注意する
LINE副業詐欺は、景品表示法で禁じられている誇大表現(「絶対」「必ず」など)を使う傾向があります。また、誇大表現を避けるために少しマイルドにした「最終的には…」といった表現にも注意が必要です。
少しでも不安を感じたらすぐに相談する
契約前に少しでも不安や疑問を感じたら、すぐに消費生活センターなどの公的機関に相談しましょう。一人で悩まず、専門家のアドバイスを求めることが重要です。
被害に遭った場合の相談先・対処法
万が一、LINE副業詐欺の被害に遭ってしまった場合は、以下の対処法を実践しましょう。
証拠を保存する
LINEのメッセージ履歴、メール、契約書、振込明細など、やり取りに関する証拠をすべて保存しておきましょう。スクリーンショットやPDFで保存すると、後で証拠として役立ちます。
消費生活センターに相談する
消費者ホットライン「188(いやや!)」に電話して、最寄りの消費生活センターに相談しましょう。専門の相談員が対応してくれます。
クーリングオフ制度を利用する
契約から一定期間内であれば、クーリングオフ制度を利用して契約を解除できる場合があります。消費生活センターで具体的な手続き方法を教えてもらえます。
司法書士や弁護士に相談する
副業詐欺を専門にしている司法書士や弁護士は、解決事例が多数あり、クーリングオフや返金の成功率が高いのが特徴です。そのため相談先として最適です。彼らはクーリングオフに必要な書類作成と販売事業者とのやりとり、販売事業者との「和解交渉(返金交渉)」、クレジットカード会社への「チャージバック(クレジットの支払いの取り消し)の依頼」などに精通しています。
クレジットカード払いの場合は支払い停止を申請
詐欺業者に対する支払いをクレジットカードで行った場合は、すぐにカード会社に連絡して、チャージバック(支払いの取り消し)を申請しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. LINEで副業勧誘されたが本物か見分ける方法は?
A. 本物のビジネスは仕組みが明確で、誰がどのように利益を得るのかが説明できます。また、信頼できる企業は法人登録されており、会社情報が公開されています。これらの情報を確認し、「簡単に稼げる」などの非現実的な表現がないかチェックしましょう。怪しいと感じたら、独立した情報源で調査することも重要です。
Q. すでにお金を払ってしまった場合はどうすればいい?
A. まずは証拠(メッセージ履歴、振込明細など)をすべて保存しましょう。その上で、消費生活センターや詐欺に強い司法書士・弁護士に相談してください。クーリングオフが可能な場合は、手続きを進めましょう。クレジットカード払いの場合は、カード会社に連絡して支払いの差し止めを依頼することも検討しましょう。
Q. 断ったのに脅しのメッセージが来たらどう対応する?
A. 脅しのメッセージには絶対に応じないでください。LINEの場合はブロック機能を使い、連絡を遮断しましょう。その上で、メッセージの証拠を保存し、消費生活センターや警察に相談してください。必要に応じて、弁護士からの内容証明郵便を送ることも効果的です。
Q. どのような証拠を残しておくべき?
A. LINE詐欺が疑われる場合、知人に電話をしたり直接会ったりするなどLINE以外の手段で連絡をとり、LINEアカウントがなりすましの被害に遭っていることを伝えましょう。これにより、犯人がさらに詐欺を行うことを防ぎ、被害の拡大を防ぐことができます。また、LINEのメッセージ履歴、振込明細、契約書、教材の内容、電話での会話の録音(可能であれば)などを保存しておくことが重要です。
まとめ:LINE副業詐欺に騙されないために
LINE副業詐欺は年々巧妙化し、被害も拡大しています。2023年から2025年にかけて、フィッシング詐欺の報告件数は月に数万件にも上り、特にAIを利用した自然な文体の詐欺メッセージも増加傾向にあります。
しかし、「簡単に稼げる」といった言葉に惑わされず、事業者情報をしっかりと確認し、収益モデルや仕組みを理解した上で契約を検討することで、詐欺被害を防ぐことができます。
万が一、詐欺被害に遭ってしまった場合も、諦めずに専門機関に相談しましょう。専門家による返金交渉が功を奏し、60万円の被害額から97%(58万円)を回収できたケースもあります。
最後に、自分自身だけでなく、家族や友人にもLINE副業詐欺の危険性について伝えてください。情報共有こそが、詐欺被害を減らす最も効果的な方法なのです。
安全なネット環境と健全な経済活動のために、私たち一人ひとりが詐欺に対する知識を持ち、不審な勧誘にはきっぱりと断る勇気を持ちましょう。


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